社長にインタビュー!経営理念から代表になったキッカケ、今後のビジョンまで|代表取締役社長 東舟道博保
株式会社みらいホームは、新築木造ZEH住宅を手掛ける会社です。住宅を建てたら終わりではなく、関わったお客さまに安心して住み続けていただけるよう、新築から10年間は毎年定期訪問をおこない、建物の状況や変化も見守り続けています。
今回はそんなみらいホームの代表取締役社長の東舟道博保さんへインタビュー!会社の経営理念から代表になったキッカケ、これからのビジョンをご紹介いたします!
— 御社の経営理念・事業内容を教えてください
氏名:東舟道 博保(ひがしふなみち ひろやす)
年齢:52歳
出身地:石垣市登野城
出身校:沖縄県立八重山商工高等学校>那覇ビジネススクール
趣味:読書、相撲観戦
特技:ハンドボール、野球
最近観た映画:特になし
最近読んだ本:読書は毎日してます。いろんな分野の本を読むようにしてます。
好きな音楽:BEGIN、日出克、夏川りみ
好きなお酒:お酒はだいぶ前にやめました。断酒。
行きつけのお店:高江洲そば(浦添市)
いま一番ほしいもの:特になし
まずは「やってみよう」ということです。こちらが私達の経営理念になります。
■ミッション(目的・任務・使命)
私達は、お客様の視点で、本当に納得いくものだけを考え、現在そして将来にわたって、お客様の家族の豊かなライフスタイルをサポートします。
■バリュー(守るべき価値・行動規準)
- 自らの言動と行動の一致を徹底します。
- 人に感動を与え、感謝の気持ちを忘れません。
- 現状を恐れず、楽しみを創造します。
- 共に学び、共に語り、共に励み、共に成長します。
- 当事者意識を持ち、結果に責任を持ちます。
■ビジョン(将来の展望)
- お客様に役立つ新商品開発
- 協力業者様との共存共栄
- 社員満足の実現
「共に学び、共に語り、共に励み、共に成長します」とありますが最後は、”共”にということでお互いウィンウィン(win-win)なんですよね。
「三方よし」って言葉を聞きますよね。
お客さまがいて、みらいホームがいて、私達の協力業者さんがいて、その家族がいます。そのみなさんのバックボーンの幸せも考えていくこと、それが地域として身近なところからの関わりを考えたときにファイブウィン(five-win)だったんですよね。
お客様、協力業者、ご家族様、地域、そしてスタッフさんの役に立てたらいいなと考えています。私たちが環境だとか、幸せ感を持っている沖縄をつくればよい所には人が集まる、それが原点だと思います。
自分たちの企業(会社)が元気だったら、周りは元気になりますよね。家族が元気だったら家族の周りが元気になりますよね。このように最小単位から広げていけばあまり無理をしなくてもいいかなと。なので自分だけじゃなく、共にというところには気を付けていますね。
それができれば継続できるのではと考えています。
— 代表になったキッカケや経緯・これまでの経験を教えて下さい
ちょうど10年前ですね。
年末に創業者である元代表の冨名腰 安朝(ふなこし やすとも)と食事中に、「変わろうか?」と言われました(笑)。
創業者との出会いは社会人になった20歳の時です。当時採用された会社が本土企業で、その会社で色々と指導していただいた先輩です。今とはまったく違う業界で、入社後1年後には長期出張?という形で全国を回る販売営業をしていました。
家族は沖縄だったので、大変でしたね。なので、地元で生活しないともっと大変になるなと思い、当時県外にいた地元メンバー(5人)で沖縄で仕事をやらないか?ということになり、26歳のとき前代表と一緒に地元沖縄で会社「現・みらいホーム」立ち上げに参加しました。
その後、約10年前に突然「代表を変わろうか?」と言われたので、即答で「はい」と答えました。必然だと思い受け入れました。まずはやってみようと思い、やるしかないと。
— 創業時の苦労について教えてください
苦労ですかぁ…
私の中では業績ですね(苦笑)。
事業がうまくいかないときや、調子が悪いときは自分の思いや考えについて、前社長だったらどうするのか?と悩みました。上手くいくことをもっと考えるんだろうなと思いました。
社会に出た私の先輩は何でも出来るんですよ。とにかくいろんなことを教えてくれるので、すごく理想に近いし、いろんなことにチャンレンジするし、そして何をやってもうまくいくし。
自分が代表になったとき、「え?おれだったらこうするけど、前社長だったらどうするのかな?」と、考え悩んだ末に思ったのは真逆なこと、違うやり方をしようと思いました。先輩が出来ないことをやったらどうなるんだろうと、覚悟ですよね。
また、同じことをしたら喜ばないと思いました。私が代表になった以上は、変わった方がぜったい良かったと思ってくれるのであれば、だったら違うことをやったほうがいいのかなと思いました。それが私の本質なんで。
— 事業での失敗談・ターニングポイントについて教えてください
ほぼ失敗ばっかりです(笑)。
ただ失敗した中で良かったのは営業をやめたことですね、会社自体が営業をしなくなったということです。当時のみらいホームは完全に営業会社でした。その時の従業員は7~80名ほどいましたね。現在は12名です。
営業をやめたきっかけは、先を見たとき営業ができなくなると思ったからです。昔は飛び込み営業訪問があたり前でしたが、インターネットが出てきたことにより、ネットでモノを買う時代になりました。それで、私達が訪問できることは無くなると思ったのです。
営業をやめてどうしたか?
営業ができなくなることを想定して、ダイレクトメールにシフトしたんです。すると、営業に行かないから売れないんですよね。そして、売れないかわりにクレームが増えました(苦笑)。
「雨漏りしてるよ!」「ペンキが剥がれています!」「壁がひび割れしている!」と言う、いろんな事実が見えてきました。
ルート営業をしていればそういうお客さまの声を聞いていると思いますが、実は以前の営業スタイルは同じ所に訪問することは少なかったんです。新規営業中心だったので、引渡後の内容が良く分からなったんです。なので、既存のお客さまとやり取りする方向に切り替えました。
そのときは大赤字でしたね。おかげで新規受注は減り、クレームは増え、大赤字で社員も減って行きました。それでもめげずにクレーム対応をやり続けて、いただいたクレーム内容の解決処理を手掛けたおかげで結果、既存のお客さまから逆に工事依頼が徐々に増えました。
私達の歴史ですね。クレーム、苦情の嵐で赤字、本当は止めたかったですが、これをしっかり対応出来たおかげです。そこで気づいたのは、正直にやればお客さまは忘れないでいてくれると思いました。新規訪問営業をやめていなかったら気づかなかった事です。また、営業のスタイルを変えたことがターニングポイントです。
お客様がいないと大変なんですよ。1回目のお客さまをつくることで、2回目のリピートお客さまになっていただき、お客様と繋がることができたのです。また、当時営業はしたくなかったんです。正直、営業が不得意だったこともありよく怒られていたので(笑)
でも、できが悪いなりにもどうするか色々悩み、「営業しないことを強み」に変えていこうと思いました。どっちかというと諦めたくない気持ちが強く、負けず嫌いとうこともあり、もっとお客さまと近づく手段を考えました。それは前代表がやっていなかったことです。
表舞台には出なかったので、私はそれやろうと思いました。そこで、私は出版をしました(笑)。本を出して、ラジオ、テレビにも出てもう大変でしたね。(笑)
お陰さまで本は売れました。
家作りのヒントを与えることについての内容だったので、売れた理由は「共感」だったと思います。
そうするとお客さまが相談に事務所に来るようになったんですよね。相談の窓口としてはお客様との壁が無いので、「お願いします」「教えて欲しい」と来るんですよ。今までこういうお客さまは一人もいなかったので驚きました。
営業に行かなくても来てくれるという新しいスタイルができたので、わざわざお客さまから来てくれるようになりました。そういう活動をしていたこともあり、縁があるというかラジオ局や出版社の方々と出会ったことで、声をかけて頂く機会も増えました。
人との”繋がり”や”ご縁”がどうやってできたのか、今思うと「素直」ということかな。素直な人間はどこかで誰かに好かれるんですよ。ふと思ったとき「誰に声をかけるのか?」としたら、素直な人にいつも声をかけていましたね。
素直さをとても大事にしていますし、素直に物事をとらえなさいと、素直さは持って生まれたものなので持っときなさいと。素直だと絶対かわいがってもらえます。これがご縁の一番の原点であり相手に好かれることです。素直だとか、笑顔だとか、元気だとか当たり前のレベルなんですよね。
— 今年~来年、5~10年後と御社のビジョンを教えてください。
今年~来年のビジョンについて
木造住宅建築と住宅リフォームをやっていくことは続けていきます。
ちゃんと表現ができず見せることができなかったので、みらいホームはモデルルーム(ハウス)を今年から造っています。
お客さまからのご理解で建築中の見学案内はずっとやっていますが、今力を入れているのが建築完成引渡後のご案内(建てた後の見学)です。実際に住んでいる方の家を見ることができますが、やはりお客さまには負担にもなるので、私達が目指しているものをモデルハウスとして造り、お客さまのイメージの深いところまで届け伝えられたらと思っています。
私達が造るモデルハウスのコンセプトは「安くていい家」です。
このコンセプト、実は難しいんですよね。高くていい家は当たり前じゃないですか、安くていい家は更に工夫が必要です。
そこを今考えて取り組んでいるのが、再生エネルギーを活かした健康エコ住宅です。太陽光や風力、地熱など、色々な再生エネルギー源はありますが、今一番安価で調達しやすいのが太陽光なので、太陽光を取り入れ、オール電化・断熱性能を上げた家に住むと「自家発電して自家消費=自給自足」ができるということを進めています。
車もガソリンから電気自動車に変えることで燃料代もいらないですよね。生活環境をガラリと変えたいんです。「ゼロエネルギー住宅(ZEH)」ですね。ゼロエネルギー住宅を標準化にしてますので、光熱費の支払いが軽減されたり、減税・長寿命・維持管理メンテナンス・室内環境改善などを感覚だけではなく、見える化の家を建てたいのでそれをモデルハウスで実際に観て欲しいと思っています。
5~10年後のビジョンについて
50代で仕事を辞めるのが夢だったのですが(笑)
5年後は、仕事を辞めるのでは無く、自然と関わる場所や環境が欲しいと思っています。
建築業にとらわれず住む環境を提案できるようにしたい思いがあるのでライフスタイルからの事業を考えています。将来は農業をしたいと思いがあるのでみらいホームの5年後には大きな敷地に人が集まるスペースがあり、食事や会話、相談があったり、そこに親子が居て、敷地の周りには畑を作りみんなで自給自足が出来るようにしたいです。野菜果物などを作り、生産、消費から自然に戻る循環できるような場所です。健康、教育、医療、子育て、食育、お金の教育などがあり、親と子が繋がり自然があれば安心じゃなかなと。
そこの環境が住宅も同じなんですよね。自分たちで賄えるようにエネルギー資源の調達ができることで、何があっても安心できる環境を作っていきたいです。
10年後には、家を建てた今のお客さまの子供たちが大人になっていくじゃないですか。その子たちがみらいホームのスタッフさんになっていることですね。人財採用はお客様ご家族様を目指しています。現在は人材不足と言われていますけど、子供たちもたくさんいるので一緒に働ければといつも考えています。
その夢を私達がしっかり持っていれば、こんな風にして働けるんだ、お役に立つことが出来るだということがあれば、大きな会社でなくてもいいし、みんなのためになることを実現出来れば無理しなくてもいいし、必要最小限度の予算やエネルギーなどで生活していけば長くできるのでは?というのが、私の願いです。
目の前のお客様にどれだけエネルギーと時間を使うか、そのお客さまに喜んでもらえることが1番の財産になるんです。なので今を大切にしないといけないです。喜んでくれるお客さまからその隣に声をかけてくれますよね、そういう繋がりが大事だと思っています。
地域で一緒に育ったこども達が大人になったときに、みらいホームで一緒に働きたいと思って共感してくれるように10年後の働く仲間として、願っています。
実際に大工さんになりたいという子どもたちの声がありましたがその時、私達は夢を与えられる仕事なんだと気が付きました。それから、その環境を作ってあげられたらいいなと思いました。それが地域コミュニティーなのです。
— 一緒に働きたいと思う人物像を教えて下さい
やはり、素直な人ですね。
あとは、いろんなことをやりたい人、挑戦したい人です。私はよく「やりたいことをやろう」といつも言っています。
自発的にやってほしいので代表としては何も言わないので頼りないかもしれませんが、言わないと本人たちは悩むじゃないですか。たくさん悩んで欲しいし、自分自身で考えることをして欲しいと思っています。言ってしまえば楽なんですけどね、でもそれって責任感が無くなるので、あんまり言わない方が彼らも成長するのでもっと悩んで考えて欲しいです。
その繰り返しで進歩成長があるから上手くいかなくったって、必ず成長するのは分かっているので、やり続ける人には必ず成功に近づいてると思います。ただ、私には何をもって成功かは分からないけど、今よりは良くなっていくのは経験だったり、知識だったり、人との出会いだったり、外部からの影響などがあったり、そういうのが成長してる姿ではないかなと思います。
— 未来のスタッフへ・沖縄の若者へメッセージをお願いします
未来のスタッフへのメッセージとして
私は小さいころから沖縄で暮らしてることもあり、沖縄のことが本当に大好きなんですよね。
なので、とにかく地元沖縄のよさを経験して伝えていける仲間が増えてほしいので「沖縄をもっとよくしていきたい」「沖縄から発信できる場所にしたい」「沖縄大好きな人」「沖縄を盛り上げていきたいと」思える人と一緒にこれからの未来を創っていきたいです。
沖縄の若者へのメッセージとして
私は「肝高の阿麻和利(きむたかのあまわり)」が大好きで毎年観に行っています。初めて公演をみたとき、私達大人は彼らに負けていると思いました。口ではキレイごとを言っているけど、目の前で一生懸命がんばっている子ども達を観て思ったのは、子ども達のためにも、今の私達の世代がもっと頑張らないと、大人の姿勢によって変わるんじゃないですか。
中高校生のメンバーがこれだけ人を感動させて影響を与えることが出来るので、私たちも同じように夢を与えられるのではないかと思っています。
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